アップルがまた変革の時を迎えている。
今朝のニュースで,アップルシリコンなる文字が登場した。噂に上がっていたインテルCPUとの決別は本当だったんだ。これでiOSとマックがシームレスに使えるようになるのか。でもそんなに単純な話ではないな。これはいつか通ってきた道。そうです。アップルはこのような変革を,今まで3度も行ってきているのです。それも割とスムーズに。問題だったと言えば,我々ユーザーはそのたびに余計な出費を強いられてきたことでしょうか。
モトローラ製の68000シリーズをもったマックなんて,今では知っている人も少なくなりました。私が初めてマックに触れた時代は,漢字トーク6シリーズ全盛期の頃でした。アスキーで出していたMacPowerという月刊誌があり,そのプレゼントコーナーで,なぜかシステム7一式が当選してしまった私。これは本体を買わないとなあということで,アップルに貢ぐ生活が始まったのでした。
モトローラ製のCPUには限界があったのでしょうね。はじめの変革はPowerPCというCPUへの移行でした。単純にCPUが変われば今まで動いていたソフトウェアが動作しなくなるため,橋渡しが上手にできるよう,エミュレーターが用意されていました。
二度目の変革は,システム9まで進んだOSのバックボーンを,UNIXベースのOSに換えたことです。OSが全く変わってしまったのでこれも大きな変化でした。なにせシステム9までで動いていたソフトが全滅でしたから。アドビのPhotoshopやら,マクロメディアのDirectorが全滅になってしまいましたから。
そして三度目は,インテルのCPUを採用したことです。アップルよお前もかと言いたくなるような,ウィンテル陣営への鞍替えかとも言われましたが,現在のマックユーザーはこのあたりから増えてきたのでしょうか。この辺の事情は知らない人も多く、知ってたからって何なんだの世界でしょうね、もはや。
そして今回が四度目。2年間で完全移行となるようです。まあどこまで追いかけるのかといわれそうですが,仕事もほとんど終盤に近づいているので,最新型のCPUでなくても,とりあえずいいかなと様子見ですね。これって、亡くなったジョブスはどう思ってるのかな。やはり自社製品で固めていくことが、会社としての念願だったのだろうか。同世代としては、彼が亡くなってからのアップルは、少々道標を無くしてしまってるような。