普段から音楽というものは自分にとっては欠かせない存在であり、人生のスパイスのようなものかも知れない。車の中ではBluetooth経由でスマホの音楽を聴いてるし、散歩する時もイヤホンといった具合に、常に側にあるわけだ。
ところが、レコードを聴く時は、結構面倒くさい。盤面のゴミを拭き取り、場合によっては針の埃もとって、盤面に針を落とす。それでもチリチリ雑音は消えないし、A面が終わればひっくり返し、また最初から手順に沿った作業がはじまる。
でも、この面倒臭いことがレコードを聴くという儀式を楽しんでいるような錯覚に陥るから面白い。
昔、20代の頃、CDのサンプルを子供たちに見せ、LP一枚分がこの円盤に入っちゃうんだよと話をしたことを覚えている。確かに雑音のない綺麗な音を届けてくれるわけだけど、便利すぎてなんかね。レコードの時は、パッケージをしみじみ眺めたり中の歌詞カードを読んだりと、それなりに楽しめたものね。
40年ぶりくらいでプレーヤーを手に入れて、中古のレコードを買って来て手間をかけて聴いている。これも至福の時なのかも知れない。